日々の進歩

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草加竜之進 カムイ伝9

元日置藩の家老の息子であった草加竜之進。彼は目付と領主の陰謀に
はまり、一家を皆殺しにされて放浪の身になる。

そして最終的に非人の部落に放り込まれる。屈辱的な毎日を送りながら
復讐の機会をうかがいます。しかしそんな毎日を送るにつれて、そんな
自分に嫌気が差してきます。
「領主が死んでも、また次の誰かがそこに立つ」
「日置藩が潰れても同じ。幕府直轄の役人が統制するだけ」
「ならば結局拙者のやろうとしていることは無駄なのではないか?」
と思い悩みます。

彼には正助との面識があります。
「我々は土に生きる民」
「我らの力、一人一人が弱くとも」
「子の代、孫の代」
「そう受け継がれていく流れは決して弱くはないはずだ」
いつか正助にそう言われました。

「拙者にはそんな真似はできない」
「孫の代まで待てというのか」
「拙者が武士として生きる道は」
自問自答を続けた末、彼は「木の間党」というグループと手を組み
「百姓のために極悪商人を襲う」
「乱暴な武士を懲らしめる」
みたいな行為を行い始めます。

しかしそれも結局失敗に終わり、逮捕されます。
のちに日置藩は潰れて、幕府直轄領地となるのですが、そのときに
彼はそこの最高責任者へ大抜擢されました。決して罪が許された
という訳ではなく、元「農民の味方」であった彼を利用して、大衆の
暴走を食い止めよう、という幕府の意図です。

しかしそれも潰れます。過剰に百姓を意識した政策を取るあまり、
その立場さえ捨てることになります。
第二部のラストでは、医者になるために長崎へ船で向かうという
シーンが描かれて終了します。

彼は一度、「正助が農民一揆の容疑者として逮捕された!」というニュースを
聞いて、激怒したことがあります。農作業用の馬を借り、日置藩の城へ走ら
せて、雨の中一人で戦いを挑みます。
「門を開けろ!」
「我は草加竜之進だ!」
「悪人、日置藩領主を殺しに来た!」
「農民への圧政をやめろ!草加竜之進、ここにあり!!!」
と、大声で叫びます。

しかし豪雨にかき消されて誰も出てきません。門も開きません。
そのうち馬が足を滑らせて「べシャ!」と横になって倒れます。
当然竜之進も、叫ぶことができなくなります。
日置城。
日置城の外塀。
倒れた馬と、竜之進。
雨が降りしきる中、静かにそこに彼らがいました。

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